から揚げFCを開業するにあたって、私は日本政策金融公庫から700万円の融資を受けました。「融資」という言葉に最初は身構えましたが、今は使ってよかったと心から思っています。申し込みから融資実行までの流れと、正直な体験談をお伝えします。
なぜ融資を使おうと思ったか
自己資金が十分ではありませんでした。貯蓄だけで開業しようとすると、資金が貯まるまで時間がかかり、開業のタイミングを逃してしまうと判断しました。
FCの加盟や物件、設備などは「今このタイミング」でないと動けないことも多い。機会を待ちながら資金を貯める時間より、融資を使ってスピード感を持って動く方が自分には合っていると思いました。
それにもうひとつ。融資を受けることで「後に引けない状況」を自分に作る、という意味もありました。腹をくくる、という感覚です。
融資の内容
- 借入金額:700万円
- 返済期間:10年(最初の6ヶ月は据え置き)
- 融資実行まで:面談から約1ヶ月
据え置き期間とは、最初の6ヶ月は元金の返済がなく、利息だけを払う期間のことです。開業直後の売上が安定しない時期に返済の負担が少なくなるため、非常に助かりました。
商工会との出会い|大家さんの紹介だった
商工会に相談したきっかけは、物件取得のときに大家さんから紹介していただいたことです。自分から探したわけではありませんでした。
でも結果として、この出会いが融資成功の大きな鍵になりました。
申し込みから融資実行までの流れ
「審査に落ちた」という経験はありませんでした。ただし、必要書類をそろえるために2度・3度とやり取りを繰り返しました。
追加資料の提出、書類の修正、確認の連絡——これが想像以上に手間と時間がかかります。初めての方は「書類のやり取りがこんなに多いのか」と驚くかもしれません。焦らず、丁寧に対応することが大切です。
起業スクールへの参加が有利に働いた
融資の審査において、起業スクールへの参加実績があるだけでも有利に働くことを、商工会の担当者から教えてもらいました。
「本気で開業しようとしている人物かどうか」を見るひとつの指標になるようです。開業を検討している段階で、こういったスクールや勉強会に参加しておくことは、融資対策としても意味があります。
創業計画書で一番難しかったこと
日本政策金融公庫への申し込みには、創業計画書の提出が必要です。この中で特に難しかったのが「事業の見通し」の欄でした。
売上高・原価・経費などを数字で記載しなければならないのですが、飲食未経験の自分には「どんな数字を書けばいいのか」まったく見当がつきませんでした。
ここで商工会のサポートが本当に助かりました。実際の数字の出し方、業界の平均的な原価率、経費の考え方——未経験では絶対に一人では書けなかった部分を、一緒に整理してもらえました。
商工会への相談は無料です。これを使わない手はありません。
面談で聞かれたこと|そしてオフレコの一言
融資の面談では、主に3つのことを聞かれました。
- 開業の動機(なぜこの事業をやりたいのか)
- 事業計画(どのように運営するか)
- 返済計画(どうやって返していくか)
面談が終わる頃、担当の方がオフレコで話してくださいました。
「実は面談では、その人の本気度も見ているんですよ」
数字や書類だけでなく、この人が本当にやる気があるのかどうかを、面談を通じて見ているということです。
書類の精度を上げることは当然必要ですが、それと同じくらい「自分の言葉で語れるか」が大事なのだと感じました。
融資を通じて気づいたこと
創業計画書を作る過程で、大切なことに気がつきました。
やる気は絶対に必要。でも、やる気だけでは信用されない。
具体的な数字、実行可能な計画、リスクへの対応策——これらが揃って初めて、「この人は本気でやれる」と判断してもらえます。
融資を受けることは、お金を借りることだけが目的ではありません。計画を立てる過程で自分のビジネスを数字で見る力がつき、開業後の経営判断にも活きてきます。
まとめ|これから融資を考えている方へ
- 自己資金が少なくても、融資でスピード感を持って開業できる
- 商工会への相談は無料。創業計画書作成のサポートを受けるべき
- 書類のやり取りは複数回になる。余裕を持ったスケジュールで動く
- 起業スクールなどの実績があると有利に働く
- 面談では「本気度」も見られている
- 計画を立てることで、やる気だけでなく「実行できる人」になれる
融資は怖いものではありません。正しく使えば、開業を現実にするための強力な手段です。
